知的財産管理技能士

 

企業や団体などが、ある知的財産の権利を取得すると、その権利はその企業や団体にとって大きな財産となります。しかし、企業などが他人の権利を侵害してしまうケースもあり得る訳であり、このようなケースではその企業などが賠償金を請求されたり、その事業の停止を要求されたりしてしまいます。

こうなってしまうと、その企業の信用は失われてしまいその先の業務にも多大な影響を受けてしまうことになるでしょう。こういった事態を防ぐためにも、知的財産の管理を行う人というものが、あらゆる業種の企業や団体などに必要となってきます。

知的財産管理技能士とは、企業内などにおいてこういった業務に携わる人に与えられる国家資格です。同じように知的財産を管理する資格として弁理士というものがありますが、この弁理士とは決定的に違うところがあります。

 

知的財産管理技能士とは、自らが所属している企業や団体のために業務を行なう人の知的財産に関する能力というものを、国が証明する国家資格のことであり、この資格は、あくまでもその能力を証明することが目的となっているので、法律上は独占業務が与えられていません。

 

一方、弁理士は、法律上の独占業務が認められている国家資格であり、企業や団体に所属せずに、その外から報酬を貰うことでその能力を提供する専門的な職業人ということになります。知的財産管理技能士は、その能力に応じて1級から3級までに分かれています。